高温材料機能評価
余寿命判断手法 概要
1.発電用ボイラ等の定検周期延長指針内容と実施方法の選定
| 11年指針*1 | 実施方法*4 | ||
| 評価方法 | 母材 | 溶接部 | |
| 組織対比法 | ○ | ○ | ◎ |
| ボイド法*3 | -- | ○ | ◎ |
| 硬さ測定法 | ○ | ○ | ◎*2 |
| 破壊試験法 | ○ | ○ | ◎ |
| 結晶粒変形法 | ○ | -- | △ |
| 炭化物組成測定法 | ○ | ○ | △ |
| 析出物粒間距離法 | ○ | -- | △ |
| 電気抵抗法 | -- | ○ | -- |
| 超音波法 | -- | ○ | -- |
| 解析法 | ○ | ○ | ◎ |
*1 : 発電用ボイラー等定検周期延長指針、平成11年4月
*2 : Cr-Mo鋼は溶接金属を対象
*3 : Aパラメータ法、面積率法、個数密度法
*4 : ◎は実施、○は実施可能、△実施可能であるが現在実施していない
2.手法の選定・併用について
破壊試験法以外の非破壊手法による評価精度は一般的にfactor of 2(倍半分)と言われています。
又、各手法は必ずしも全範囲をカバーできるものではありません。
診断部位の特徴を考慮し、適切な手法の選定・併用をすることが重要と考えます。
- 寿命消費率との関係
これまでに何回か評価をした部位であって、明らかに前期であると判断している部位の診断には、組織対比法を、後期の部位にはボイド法を選定し適用します。 - 初めて診断する部位等の寿命消費率は不明な場合が多いと思われます。
このような場合には組織対比法とボイド法の併用を推奨します
(STPA24については硬さ測定法の併用も推奨します)。 - 母材と溶接部との関係
組織対比法は 母材部と溶接部のいずれにも適用できますが、ボイド法と硬さ測定法は 溶接部 にのみ適用可能です。
3.その他の手法
- 結晶粒変形法
変形係数法--- 応力方向と結晶粒の最大径の方向とのなす角度の分布についての標準偏差 (変形係数)を求める
フェレ径比法--- 結晶粒を応力方向に投影した長さと応力方向と垂直方向に投影した長さの 比(フェレ径比)を求める - 炭化物組成測定法:炭化物を抽出し,炭化物に含まれるクロムとモリブデンの重量比を求める
- 析出物粒間距離法:析出物の粒間距離からクリープ速度を求める
- 電気抵抗法:溶接部と母材との電機抵抗率比を求める
- 超音波法:超音波ノイズを測定し,得られたノイズ値と初期ノイズ値(あるいは推定初期 ノイズ値)との比を求める
- 解析法:診断部位をモデル化し蒸気温度,圧力等の運転データを基に有限要素法等により 温度・応力解析を行う

ボイラ部材等の調査実績件数(1990-2000)
| 調査法 | 目的 | 調査件数 | |
|---|---|---|---|
| 拡管材調査 | 劣化余寿命 | 114 | |
| 一般確性 | 18 | ||
| 事故原因調査 | 開口 | 1 | |
| 割れ | 7 | ||
| 亀裂 | 3 | ||
| 曲り | 3 | ||
| 破孔 | 2 | ||
| 破損 | 1 | ||
| 腐食 | 11 | ||
| 噴破 | 4 | ||
| 溶接割れ | 4 | ||
| 漏洩 | 6 | ||
| 計 | 42 | ||
| 計 | 174 | ||
| 非破壊検査 | 劣化余寿命 | 31 | |
| 一般確性 | 4 | ||
| 事故原因調査 | 割れ | 2 | |
| 腐食 | 3 | ||
| 噴破 | 1 | ||
| 計 | 6 | ||
| 計 | 41 | ||
| 総計 | 215 | ||
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